申入れ・要請等
【2025年9月8日:掲載】
認知症保険の契約を検討されている皆様へ ~加入にあたっての留意事項~
当機構に対して、以下のような情報提供がありました。
従前加入していた生命保険の保険金額を減少させる変更をし、新たに認知症保険に加入した際に、従前加入していた生命保険の変更により生じた返戻金を新たな認知症保険の保険料に充当した。ところが、新たな認知症保険は返戻金が生じないものであり、保険料も増額になったうえ、結局認知症保険は支給要件を満たさず支給されず損をした。
このようなトラブルを避けるため、認知症保険の加入にあたって留意すべき事項をまとめてみましたので、ご参照ください。
- ①認知症保険に加入するときには、給付を受けられるようにするために、保険請求をする代理人を決めておき、代理人に保険の内容を説明しておきましょう。
- ②既存の生命保険を変更し、又は解約する場合は、そのメリットデメリットの判断が難しいことから、よく説明を聞き、保険請求をする代理人や家族などと相談して加入を決めましょう。
説明
- ①認知症保険は、認知症になり介護費用の負担が生じた場合などに一時金や年金が支払われる保険です。認知症になった場合に契約者自身は認知症保険に加入していたことを忘れているかもしれませんし、保険金の請求を自らすることは困難なことが多いでしょう。
最近では、加入時に保険請求をする代理人を指定することを必須としている生命保険会社もあります。認知症保険に加入する際には、保険請求をする代理人を定めておきましょう。現在加入している保険についても確認をしてみましょう。 - ②既存の生命保険を変更し(いわゆる「下取り」)、又は解約して、新しく認知症保険に加入する場合には、従前の生命保険の保障はなくなり、原則として、元に戻すことはできません。
例えば、以下のような点について、良く説明を聞き、保険請求をする代理人や家族などと一緒に保険会社の説明を聞いて、保険請求をする代理人や家族などと相談して、認知症保険の加入を決めましょう。良く説明を聞き、保険請求をする代理人や家族などと一緒に保険会社の説明を聞いて、保険請求をする代理人や家族などと相談して、認知症保険の加入を決めましょう。
補償内容をよく比較しましょう
従前の生命保険の保障内容と新しく加入する認知症保険の保障内容をよく比較してみましょう。支払われる保険金の額や解約時に解約返戻金が支払われる貯蓄型のものか、いわゆる掛け捨てのもので解約時に解約返戻金が支払われないのかなども確認しましょう。
保険料を確認しましょう、充当分も忘れずに
保険料の額も確認しましょう。保険料が上昇することがあります。既存の生命保険を変更した場合には解約返戻金に相当する額が新しく加入する認知症保険の保険料に充当されている場合があります。また既存の生命保険を解約した場合には、解約返戻金を新しく加入する認知症保険の保険料に充当する場合があります。今後支払う保険料だけでなく、これらの充当により支払われた保険料を含めてメリットデメリットを考える必要があります。
予定利率に注目してみましょう
生命保険は加入時の予定利率が維持される契約が多くあります。予定利率は一般の金利水準を反映しており、最近は低金利が続き年々低下していました。過去に加入した生命保険契約のなかには、今よりも予定利率が高い生命保険契約があります。そのため、新しく保険契約に加入すると予定利率が下がり、保障が減るか保険料が増える場合があります。
年齢や職業生活、家族関係の変化に伴って、不要あるいは過大となった補償内容を見直して、必要になった補償内容に変えていくこと自体は必要なことですが、デメリットもあります。
他社商品も考えられます
保険契約を解約して新たな保険に加入する場合には他社の保険に加入することもできます。別の生命保険会社に相談してみるのも一案です。