消費者機構日本(COJ)は、消費者被害の未然防止・拡大防止・集団的被害回復を進めます

申入れ・要請等

株式会社くるなびの車輌買取契約約款が改定されました。

 消費者機構日本は、消費者から情報提供を受け、株式会社くるなびに対して「車輌買取契約約款」の一部を次の内容で是正するよう申入れました。

申入れ内容

「車輌買取契約約款」の第5条について

「車輌買取契約約款」の第6条について

 当該事業者との協議の結果、次のように「車輌買取契約約款」を改定することに合意し、和解が成立しました。

改定前 改定後(令和元年7月1日以降)
第5条 契約解除
  1. 次のいずれかの場合、買主は、売主に対する事前の通知・催告なしに、ただちにこの売買契約を解除することができます。
    1. ①第2条①、②または④の事項のいずれかに反する事実が判明したとき。
第5条 契約解除
  1. 次のいずれかの場合、買主は、売主に対する事前の通知・催告なしに、ただちにこの売買契約を解除することができます。
    1. ①第2条に反する事実が判明したとき。
< 新 設 >
  1. ②本車両の事故歴、修復歴、改造、接合、冠水歴、距離計交換、距離数巻き戻し、外色の塗り替え、エンジンチェックランプ等の警告灯点灯の有無及び走行距離に関して、中古自動車取引業界における一般的かつ標準的な車両検査において判明しない瑕疵があり、売買契約の目的を達成できないほどの重要な内容であるとき。
  1. ②売主が第3条3項ただし書に記載した不足分の精算を怠り、または第2条③の申告を超える本車輌に関する債務があって、買主が期限を定めて催告しても、売主がなおこれらの精算を完了しないとき。
  1. 売主が第3条3項ただし書に記載した不足分の精算を怠り、または第2条③の申告を超える本車輌に関する債務があって、買主が期限を定めて催告しても、売主がなおこれらの精算を完了しないとき。
第6条 損害賠償など
  1. 第2条②に反して、事故歴、修復歴、改造、接合、冠水歴、距離計交換、距離数巻き戻し、外色の塗り替え、エンジンチェックランプ等の警告灯点灯や走行距離の相違がオークション会場などで判明した場合、買主はそれにより減額される相当額を契約金額から差し引いた金額で再契約をするもしくは車輌の返却をすることができるものとする。
第6条 損害賠償など
  1. 本車輌の事故歴、修復歴、改造、接合、冠水歴、距離計交換、距離数巻き戻し、外色の塗り替え、エンジンチェックランプ等の警告灯点灯の有無及び走行距離について売主の申告との相違や新たな瑕疵が判明して買主に損害が生じた場合には、買主は売主に対して、買主に生じた損害の賠償請求ができる。なお、双方協議のもと、相当額による再契約又は車輌の返却をすることができる。

 あわせて、当該事業者は当機構に対し、上記改定条項を合理的な理由なく消費者に不利益に変更しないことを約しました。

 現在、改定後の「車輌買取契約約款」を提供されるよう株式会社くるなびに要請しています。提供され次第、掲載する予定です。

2019年11月12日追記

改定された「車輛買取契約約款」が株式会社くるなびから提供されました。